有限会社開発屋でぃきたん

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2024/8/8

黒糖と加工黒糖 それぞれの魅力

 黒糖といえば文字通り黒い色をした砂糖の事ですが、日本の食品表示制度ではさとうきびの汁だけを煮詰めたものを言います。

 これに対して、黒糖に他の砂糖、例えば粗糖と言われる褐色の砂糖や糖みつなどをブレンドして煮詰めなおしたものなどを加工黒糖と言います。

 以前は加工黒糖という呼び方がなく、さとうきび汁だけを煮詰めて作ったものも、粗糖や糖みつをブレンドしたものも、黒糖と呼ばれていました。
 それで、区別するためにさとうきび汁だけで作られた黒糖は「純黒糖」と呼ばれたりしていました。
 しかし現在は、さとうきび汁だけを煮詰めて他の糖類は使われていないものだけが黒糖と呼べるようになったため「純黒糖」と言う呼び方はされなくなりました。

 ただし、黒糖に価値があって、加工黒糖は価値が劣るというわけではありません。黒糖も加工黒糖もそれぞれの魅力があります。
 黒糖はさとうきび汁を直接そのままに詰めているため、さとうきび汁の品質がダイレクトに反映れます。
 沖縄では八つの離島(伊平屋島、伊江島、粟国島、多良間島、小浜島、西表島、波照間島、与那国島)の製糖工場で黒糖が作られていますが、離島それぞれで土壌の状態や肥料の与え方、気候などが異なります。
 また、さとうきびの品種もいくつかあって、全ての離島が同じ一つの品種を育てているわけではありません。さらには収穫方法も異なります。
 こうした諸条件によってさとうきび汁の成分や味が異なりますから、八つの離島の黒糖はそれぞれが異なった個性を持っています。
 共通して言えるのは、どれも風味が強く味が濃厚です。その島の風土が凝縮されているといった感じです。
 そして、島々の大地から吸い上げたミネラル分が豊富です。特に高血圧予防のために摂取が推奨されているカリウムが豊富です。
 もちろん、黒糖だけを食べて高血圧を予防できるわけではありませんし、黒糖でも食べ過ぎると肥満や糖尿病のリスクにつながります。どんなものでも食べ過ぎは体によくありません。
 しかし、ミネラルがほとんどゼロに近い白砂糖の代わりに黒糖を利用するという食習慣は、健康的な食生活を送れるということは言ってもよいと思います。

 一方加工黒糖は、黒糖と粗糖と糖みつが混ざり合っています。
 粗糖と言うのはさとうきび汁から白砂糖を作る過程でまだ完全に精製されていないもので褐色を帯びています。ブラウンシュガーとも呼ばれます。白砂糖は無臭ですが、粗糖は黒糖に近い風味があります。
 糖みつというのはさとうきび汁から白砂糖を精製するために分離除去された蜜の部分のことを言います。糖みつは黒糖と同じように黒に近い褐色をして濃厚な風味を持っています。
 加工黒糖では、白砂糖を作る工程で分離された粗糖と糖みつをもう一度黒糖と混ぜ合わせるわけです。
 その際に、黒糖、粗糖、糖みつの割合を調整することができるので、味や香り色などのバリエーションを創出できます。
 こうして多様な製品を開発できるのが加工黒糖の有利な点です。
 黒糖と違って、海外から安い粗糖や糖みつを輸入して作ることもできますが、昔はそういう者が多かったかもしれませんが、現在は加工黒糖でも沖縄県産の粗糖、糖みつを使用するところが多いのではないかと思います。
 黒糖も粗糖も糖みつもすべて沖縄県産のさとうきびから作られる加工黒糖は、県産素材100%で様々な味をデザインできるという事になります。

 ということで、黒糖も加工黒糖もそれぞれの良さや役立ち方があると言えるのではないでしょうか?

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有限会社開発屋でぃきたん
代表取締役 照屋隆司

農学修士(農芸化学専攻)
技術経営修士(MOT専門職)
NR・サプリメントアドバイザー
産業カウンセラー

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